暮らしの中で、“道具”を楽しむ
先日、長野県の安曇野へ旅に出かけました。山あいの空気は少しひんやりとしていて、深く息を吸うたびに、体の奥がゆるやかにほどけていくような感覚。 立ち寄った道の駅では、地元の野菜や果物にまじって、美しく並んだ乾麺のそばが目にとまりました。石臼で挽いたような香りがしそうな、素朴で誠実なパッケージ。迷うことなく手に取り、お土産に。 帰ってきた週末、そのおそばを茹でて、お昼に「とろろそば」に。すり鉢を取り出し、長芋を擦る時間も、旅の余韻のように静かで穏やか。音、香り、手の感触。ひとつひとつが心地よくて、「こういう時間こそが、生活の真ん中にあってほしいものだな」と、ふと思いました。

