Diary

A diary by Tsumugu Ameno, the resident of Amenoie, capturing the flow of daily life.
Here, we share quiet moments spent within the home and the meaningful encounters found during our journeys to the heart of Japanese craftsmanship.

Diary

新しく迎えたものと、秋のはじまり
Living New Arrivals

Welcoming New Pieces and the Arrival of Autumn

The Arrival of Autumn and Welcoming a New Mizuya Tansu It feels as though summer was rather short this year. When the morning and evening breezes begin to carry the...

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ふたつの手仕事が生んだ、若狭塗の一椀
Dining Connections New Arrivals

ふたつの手仕事が生んだ、若狭塗の一椀

一年ぶりの再会を漆のお椀でおもてなし 先日、わが家に嬉しいお客さまがいらっしゃいました。福井県・鯖江から足を運んでくださったのは、土直漆器の土田さん。お会いするのは、およそ一年ぶりです。作り手の方と直接お話しできる時間は、私にとって楽しみのひとつ。久しぶりにお会いした土田さんは相変わらず穏やかで、顔を合わせた瞬間から自然と会話が弾みました。 せっかく遠くから来てくださったので、ささやかなおもてなしを。以前、土直漆器さんに作っていただいた「雑煮椀」に、抹茶ゼリーや白玉、あんこを盛り付けてお出ししました。普段はお雑煮や汁ものを盛ることの多いお椀ですが、この日は少し趣を変えて、甘いものを。 漆器って、もっと自由でいい 漆のお椀に甘味を盛っても大丈夫かな、と出す直前まで少し気になっていたのですが、テーブルに並べると、土田さんはとても喜んでくださって。 「福井には、漆器にパフェを盛って出しているカフェもあるんですよ。だから、こういう使い方も全然OKです!」 そう言って笑顔で召し上がる姿に、私もすっかり安心しました。 漆器というと、どうしても「特別な日に使うもの」と少し構えてしまうところがあります。でも、こんなふうに甘いものを盛ってみたり、普段の食卓に取り入れてみたり。作り手の方から「もっと自由に使っていい」と聞くと、漆器との距離が少し近くなったような気がします。 そんな話をしながら、和やかにお茶の時間を過ごしていると、いつの間にか話題は「漆」のことへ。「最近、自分で金継ぎに挑戦してみたんですよ」と、先日のコラムで紹介した「辻田の金継ぎ」の話をしたときのことでした。 「あ、辻田さん!知り合いですよ」 思いがけないひと言に、びっくり。聞けば、辻田さんと土田さんは、同じ福井で漆に携わる作り手同士。以前からつながりがあったそうです。心惹かれたものの背景に、こんなふうに作り手同士のつながりがあると知ると、なんだか嬉しくなります。ひとつのうつわをきっかけに、また新しいご縁を知ることができたような気がしました。   はじめて出会った若狭塗 そんな話に花を咲かせていると、土田さんが大事そうに包みを開いて、ひとつのお椀を見せてくれました。 それが、若狭塗の「合鹿椀(ごうろくわん)」です。 包みを開いた瞬間、まず目に入ったのは、深い漆の艶と、外側に浮かぶ細かな模様。見る角度によって光の表情が変わり、ひと目見た瞬間に心を奪われました。 若狭塗は、卵の殻や青貝、松葉などを使って模様をつくり、その上から漆を幾重にも塗り重ね、最後に表面を研いで模様を浮かび上がらせる技法。なかでも、最後の「研ぎ出し」が若狭塗の大切な工程なのだそうです。 どこを、どのくらい研ぐのか。塗り重ねられた漆の下にある模様を見極めながら、少しずつ表情を引き出していく。その工程には、職人の経験と技術が詰まっています。 この見事な若狭塗を手がけたのは、福井県小浜市で100年以上続く「加福漆器店」の4代目、加福宗徳さん。小浜市に3人しかいない若狭塗伝統工芸士のお一人です。 ふたつの工房がつないだ一椀  さらに心を惹きつけられたのは、このお椀がふたつの工房の手仕事のリレーから生まれているということでした。 木地づくりから内側と底の漆塗りまでを手がける土直漆器さんと、外側の若狭塗を手がける加福漆器店さん。 内側には、欅(けやき)の木地に漆を塗り重ねる「木地呂塗(きじろぬり)」が施され、漆の艶の奥から美しい木目が浮かび上がります。外側の青貝や松葉が散りばめられた華やかな若狭塗とはまた違う、木そのものの温もりを感じる趣です。 それぞれの工房で受け継がれてきた技術が、ひとつのお椀のなかで見事に重なり合う。内と外で異なる表情を持つからこそ、手に取るたびにじっくりと眺めたくなる。なんとも贅沢な手仕事を見せていただいた気持ちになりました。   最後のひとつをわが家へ このお椀が完成するまでには、なんと2年もの歳月がかかったそうです。そして、つくられたのはわずか10個。 そんな貴重なお椀ですが、今回、土田さんの手元に残っていた最後のひとつを、特別にお譲りいただけることになりました。 土田さんとの久しぶりの再会から、思いがけず若狭塗のお椀に出会い、最後のひとつをわが家に迎えることになるとは。いくつものご縁が重なって手元に迎えることができたことを嬉しく思います。 これほど美しいお椀を、すぐに料理に使うのは少しもったいない気もして。しばらくは、光の加減で変わる青貝のきらめきや、漆の艶、内側に広がる欅の木目を、じっくり眺めていたい。...

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割れたうつわに、新しい景色を
Dining New Arrivals

A New Landscape for Broken Vessels

Carving a New Concept of Time with Cherished Vessels Even our most treasured vessels can break in a fleeting moment. I, too, once accidentally dropped and broke a favorite piece....

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料理を好きにしてくれた7つの道具
Kitchen

The 7 Tools That Made Me Fall in Love with Cooking

Favorite Tools and the Time Spent Cooking "I wonder when I first started loving to cook." When I pause to think about it, the first thing that comes to mind...

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無水鍋で焼く、スパイス香るキャロットケーキ
Kitchen

Spice-Fragrant Carrot Cake Baked in a Waterless Pot

My First Cake, Baked in an Everyday Pot The other day, I suddenly found myself craving carrot cake. A spice-infused cake generously topped with cream cheese frosting.As I imagined sitting...

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料理に合わせて表情を変える、うつわの楽しみ方
Dining

The Joy of Tableware: Expressions That Shift with Every Dish

Summer’s Lingering Rays and My Everyday Breakfast Summer is slowly drawing to a close. How are you all spending these late summer days? Last week, I took a summer break...

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自家製味噌と夏の献立
Seasons Kitchen Dining

Homemade Miso and a Summer Menu

Six Months of Patient Anticipation In January, during the coldest days of the year, I prepared my homemade miso.Six months have passed since that day spent thoughtfully mashing soybeans by...

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その季節、その人だけの香り
Seasons

A fragrance attuned to the season, uniquely your own.

季節とともに変わる、心惹かれる香り 先日、アメノイエで香りのブランド「lunef(リュネ)」の安藤明日生さんをお迎えし、自分だけの香りづくりのワークショップを開催しました。 神楽坂の坂道を歩くだけでも汗ばむような夏の日。暑いなかお越しくださったみなさま、本当にありがとうございました。   テーブルいっぱいに並んだ、たくさんの精油の瓶。 ふたを開けるたび、柑橘のみずみずしい香りやミントやセージの清々しい香りがやさしく広がっていきます。この日多くの方が選ばれていたのは、レモンやベルガモット、オレンジなどの柑橘やすっと風が通り抜けるようなミントやセージ。夏の暑さのなかでは、自然とそんな軽やかな香りに手が伸びるのかもしれません。少しずつ異なる香りが重なり合うたび、アメノイエの空間にも夏らしい涼やかな空気が満ちていきました。 前回このワークショップを開催したのは昨年の冬。あの時は、木々や樹脂を思わせるあたたかく包み込まれるような香りを選ばれる方が多かったことを思い出します。 冬には冬の、夏には夏の。季節が巡るたび自然と心惹かれる香りも少しずつ移り変わっていく。そんなことをこの日あらためて感じました。   名前を知らずに選ぶということ このワークショップのおもしろさのひとつは、最初に精油の名前を伏せたまま香りを選ぶことです。効能やイメージにとらわれず、まずは「心地いい」と感じる香りを自分の感覚だけを頼りに選んでいきます。 たくさんの精油のなかから、それぞれが自然と手に取った一本。あとから名前や特徴を知ることで、今の自分が心惹かれた理由に気づかされます。 香りを選んだあとは、明日生さんが一つひとつの精油についてその特徴や背景を丁寧に教えてくださいます。たとえば、ゼラニウムは気持ちを整え、集中したい時に寄り添ってくれる香り。安眠を意識するならオレンジを少し加えてみるのもおすすめなのだそうです。 こうして精油の知識が深まっていくことで、最初の直感的な印象に新しい発見が重なっていきます。明日生さんのお話を聞いてからは、「これも合わせてみたいです。」という声があちらこちらから聞こえてきました。 先入観を持たずに選ぶからこそ、自分でも気づかなかった心地よさに出会える。そんな驚きもこのワークショップならではの楽しさなのだと思います。     迷いながら、自分だけの香りへ 精油は一滴加えるだけで印象が驚くほど変わります。爽やかだった香りに少し深みが生まれたり、強く感じていた香りがやわらかな表情になったり。 「もう少し軽やかにしたい。」「あと一滴加えたら、どう変わるだろう。」 瓶を手に取り、何度も香りを確かめながら少しずつ組み合わせを重ねていくみなさん。その姿を見ていると、香りをつくっているというより自分の感覚と静かに向き合っているようにも映りました。 なかには十種類ほどの精油を組み合わせる方も。夢中になって試しているうちに、「最初に思い描いていた香りから、ずいぶん変わりました。」と笑い合う場面もありました。 けれど、その迷いもまた香りづくりの楽しさなのでしょう。 明日生さんは、一人ひとりの「こんな香りにしたい」という想いに耳を傾けながら、 「こちらを少し加えてみましょうか。」「この香りとも相性がいいですよ。」 と、そっと寄り添ってくださいます。 そうして少しずつ形になっていく香り。迷いながら重ねた一滴一滴がその人らしい香りをつくり上げていました。   世界にひとつだけの香り 最後に自分だけの香りに名前をつける時間があります。...

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水の流れを思わせる曲線美
New Arrivals

Curved beauty reminiscent of flowing water

It all began with a single piece of glass. It's as if a flowing stream of water has been captured in that very moment. The soft curves and melting colors...

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窯を開けるまで、わからない景色。
New Arrivals

A landscape unknown until the kiln is opened.

Encountering New Pottery Even though it's made of clay, it feels like stone. That was the sensation I felt when I first laid eyes on Sota Ohara's pottery. It started...

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二年分の「好き」を、一枚のハンカチに
New Arrivals

Two years' worth of "love," on one handkerchief

Things I wanted to commemorate Two years have passed in a flash since I moved to Kagurazaka.With each passing season, I've visited artisans in various regions and welcomed the tools...

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お昼が待ち遠しくなる曲げわっぱ弁当
Kitchen New Arrivals

Magewappa Bento Box — Making Lunchtime Something to Look Forward To

From a Daily Routine to Something to Look Forward To Standing in the kitchen with sleepy eyes, preparing a tamagoyaki omelet.Packing a few leftovers from last night’s dinner and scooping...

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