
からだを想う、私の新しい温活。
この数日で、ぐっと寒さが増してきました。つい先週までは日中に汗ばむこともあったのに、今はもう冬の気配。曇り空にひんやりとした風が混じる午後、友人とお茶をしていたときのこと。「冷えは大敵だから、私は一年中腹巻をしているの」と話す彼女の言葉がきっかけで、私も“身につける温活”をはじめることにしました。
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こちらは、伊賀焼の産地、三重県伊賀市丸柱にある1872年創業の、150年続く窯元の「カネダイ陶器」の7寸土鍋。
7寸土鍋には、伊賀焼ではおなじみの「天目釉」と呼ばれる鉄分を多く含んだ光沢感のある黒色が施されています。
伊賀はもともと良質な鍋土が採れるため、伊賀土100%で、ペタライトが含まれていません。
ペタライトが入ると天目釉が使用できず、現在のような色味や質感を実現することができないそうです。
また、ペタライトを入れることで熱を加えても割れにくいという利点はありますが、熱が急に入るため、食材の良さを生かしきれているとは言い難い。
それに比べて、伊賀の土鍋はゆっくりと火が入るため、本来の食材の味を生かした美味しい鍋料理を楽しむことができます。
そんな「カネダイ陶器」の現在の当主である大矢明日香さん。
以前は四代目の父・正人さん、母・宏子さん、明日香さんの三人で分業を行い、小さい頃から正人さんの背中を見て育ってきたそうです。
2021年6月に正人さんが急逝したことがきっかけで、仕上げを中心に担当していた明日香さんは、成型も習得するために轆轤の勉強をするべく信楽窯業技術試験場に一年間通い、今では当主として母と二人三脚で家業を継ぎ、作陶に励んでいます。
明日香さんの「古くから受け継いできた伝統を守りたい」という前向きな想いと、長年、先代の父・正人さんの姿を見てきた明日香さんだからこそ作ることができる土鍋は、細やかでありながらどこか逞しく、絶対的な安心感があります。
伊賀焼は土鍋の名産地として有名で、かつては琵琶湖の底だったといわれる伊賀地方は、耐熱性に優れた粘土が採れることで知られています。
その土を用いて作る陶器は、高温で焼成される過程で、土の中に含まれる有機物が燃え尽きることにより無数の穴があきます。
その穴があることで耐熱性に優れ、一度火が入ると冷めにくく、熱を均等に伝えることができるため、土鍋や焼き物の素材として最適で、耐久性が高く、丈夫で長持ちします。
伊賀の気孔ができた多孔質な生地は、“呼吸をする土”と言われるほどの粗土で、遠赤外線効果が高く、食材の芯までじっくりと熱を伝えてくれるそうです。
実用的である上に、素朴で温かみのあるデザイン、その中にある力強さや土の質感、そして長い歴史と伝統技術を継承する職人たちによって守られている背景があり、使うほどに味わいが増し経年変化も楽しむことができるので、土鍋が一家に一つあると重宝されますね。
長く大切に使うためには、土の特性上、使用上の注意を意識しておきたいところです。
使い始める前に、目止めと呼ばれる作業は欠かせません。
残りご飯と水少々で、ご飯がノリ状になるまで炊き(弱火〜中火)、表面がふつふつとし、とろっとしたら火を止め、一晩そのまま置いておきます。
翌日、鍋の中身を捨て、洗ってよく乾燥させたら、完了です。
目止めをすることで、土鍋の底にひびが入っても水漏れを防ぎ、安心して使用できますね。
カネダイ陶器の土鍋は温かい状態を保ってくれるので、温め直しもあまり必要なく、助かっています。
お鍋料理はレシピのバリエーションが豊富なのも嬉しい点です。
出汁文化のある日本では、旬の野菜を使って栄養満点なお鍋や、すき焼き、しゃぶしゃぶ、他にも、もつ鍋、スンドゥブ、海鮮たっぷりのエスニック風鍋など、定番から変わり種まで幅広く楽しめます。季節や気分に合わせて、心の向くままに作ってみてくださいね。
・土鍋の表面に細かいひびが入ることがありますが、使用に問題はありません。
「目止め」…残りご飯と水少々で、ご飯がノリ状になるまで炊きます(弱火~中火)。
表面がふつふつとし、とろっとしたら火を止めて、一晩そのまま置いておきます。
翌日、鍋の中身を捨て、洗ってよく乾燥させた後に土鍋を使用してください。
目止めをすることで、土鍋の底にひびが入っても水漏れせず、使用が可能になります。
作り手 :カネダイ陶器 / 三重県伊賀市
素材:陶土
サイズ:約 Φ240 × H150 mm(フタ:持ち手まで含め 約 270mm )
容量:満水線まで:約1100ml
電子レンジ:×
オーブン:×
食器洗浄機:×
IH:×
直火:〇
・ひとつひとつ手作りの陶器ですので、サイズや容量については若干の個体差があります。
・即座に火にかけると割れる可能性がありますので、ご使用前に必ず「目止め」を行ってください。
「目止め」については、下記の内容をご一読ください。
・中火以下での使用を推奨します。
・天ぷらやフライなどの揚げ物には絶対に使用しないでください。火事になる恐れがあります。
・水を入れてから火にかけてください。空炊きすると割れる恐れがあります。また、熱い鍋を急に冷たい場所に置くと、割れる原因になります。
・加熱中の土鍋は、取り扱いに十分注意してください。素手で扱うと火傷する恐れがあります。
・ご使用後はよく洗い、十分に乾燥させてから保管してください。乾燥が不十分だとカビが発生する原因になります。(天日干しを推奨します。)
・土鍋の外側、特に底部の水気はよく拭き取ってから火にかけてください。水分が残っていると割れる原因となります。
・初めて使用する際、沸騰するまでに時間がかかることがあります。ご使用前に小麦粉を大さじ2杯ほどお湯に溶かし、数分間沸騰させると、より効果的に煮上がります。
・土鍋の表面に細かいひびが入ることがありますが、使用に問題はありません。
・お粥などを作る際は、吹きこぼれが口の位置から発生することがありますので、ご注意ください。
「目止め」…残りご飯と水少々で、ご飯がノリ状になるまで炊きます(弱火~中火)。
表面がふつふつとし、とろっとしたら火を止めて、一晩そのまま置いておきます。
翌日、鍋の中身を捨て、洗ってよく乾燥させた後に土鍋を使用してください。
目止めをすることで、土鍋の底にひびが入っても水漏れせず、使用が可能になります。
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カネダイ陶器 7寸土鍋 黒
この数日で、ぐっと寒さが増してきました。つい先週までは日中に汗ばむこともあったのに、今はもう冬の気配。曇り空にひんやりとした風が混じる午後、友人とお茶をしていたときのこと。「冷えは大敵だから、私は一年中腹巻をしているの」と話す彼女の言葉がきっかけで、私も“身につける温活”をはじめることにしました。
ようやく秋らしい空気になりましたね。昼間の陽ざしはやわらかく、朝晩は少しひんやり。そんな“温度のゆらぎ”が心地よくて、歩いているだけで気分が晴れます。この季節になると、あたたかい飲みものが恋しくなります。コーヒーやカモミールティーを淹れて、湯気を眺めながらぼんやり過ごす時間。そんなひとときに欠かせないのが、オキニイリのマグカップです。
雨にぬれたアジサイ、しっとりと光る石畳、そして水盤に広がる静かな波紋──引っ越してきたあの日、神楽坂で出会ったその風景は、今も胸の奥に鮮やかに息づいています。その記憶が、いま紙の上でやさしい線となり、オクリモノを包むかたちへと姿を変えています。