冷えと向き合う季節に
ここ数日で、ぐっと寒さが増してきました。
つい先週までは日中に汗ばむこともあったのに、今はもう冬の気配です。
特に朝は冷え込みが強くなり、布団から出るのが少しおっくうに感じる日も。
私はもともと冷えやすい体質なので、白湯を飲んだりヨガをしたりと、できるだけ体を温めるようにしています。
ある日の午後、友人とお茶をしていたときのこと。
曇り気味で、風がひんやりと冷たい日でした。あたたかい飲みものを前に、自然とそれぞれの温活の話に花が咲きます。
「冷えは大敵だから、私は一年中腹巻をしているの」と、彼女が話します。
数年前から気になってはいたものの、実はまだ試したことがありませんでした。
彼女は穏やかに微笑みながら続けます。
「最近はいろんな腹巻があって、季節に合わせて使い分けてるの。お腹をあたためると血の巡りがよくなって、朝の目覚めまで違ってくるのよ。」
話を聞いているうちに、すっかり腹巻のことが気になってしまいました。
そういえば、子どもの頃。
母に「お腹を冷やさないように、パジャマをズボンにちゃんと入れてね」とよく言われていたのを思い出します。
あの頃はただの口ぐせのように聞き流していたけれど、今になってその言葉の意味が少しわかる気がします。
その夜、腹巻について調べてみることにしました。
ぬいめのない、やさしいあたたかさ
目に留まったのは、kontexの「ぬいめのないウールコットンのはらまきパンツ」。
腹巻タイプと迷いましたが、私はパンツタイプを選びました。
お腹だけでなく、お尻や足の付け根までをしっかり包み込み、下半身全体をやさしく温めてくれる、その安心感に惹かれます。
名前のとおり「ぬいめのない」無縫製で仕立てられたこのパンツは、ごろつきがなく、肌なじみがとてもよさそうです。
素材は、メリノウールとオーガニックコットンの双糸。
その文字を見た瞬間、なんだか安心してしまいました。
どちらも私の好きな素材で、着心地のよさはよく知っています。なかでもメリノウールは大のオキニイリで、さらりとした肌ざわりにはいつも驚かされます。静電気が起きにくい素材なので、腹巻にもぴったりだなと思いました。
素肌に直接触れるものだからこそ、やっぱり素材にはこだわりたいですよね。
カラーバリエーションは、ベージュ、ブラウン、チャコールグレー。
どれも落ち着いたトーンで、重ね着しても服に響きにくく、インナーとして使いやすい色味です。洗い替え用に3色すべてお迎えすることにしました。
数日後、はらまきパンツが届きました。
とても軽くて、思わず頬ずりしたくなるほどやわらかな質感です。
さっそく履いてみると、お腹から腰まわりまでを包み込むように、じんわりとぬくもりが広がっていきます。
ウエストと裾はリブ編みで、体の動きに合わせてやさしく伸び縮みしてくれるので、締めつけを感じません。
裾もくるくると上がってこないので、長時間履いていても快適です。
仕事の日は、淡い装いには透けにくくて安心なベージュを。チャコールグレーは、ダークトーンの服によくなじみます。
お休みの日は、ブラウンを選んで、ゆったりと過ごすことが多いです。
気づけば、届いた日から毎日のようにこの子を身につけていました。
その日の装いや気分に合わせて、自然と手に取る色が決まってきたように思います。
ヌクイクツ下
はらまきパンツと一緒に、「ヌクイクツ下」もお迎えしました。
「ヌクイ」って、方言だってご存じですか?
「あたたかい」という意味の言葉で、西日本を中心に使われる表現だそうです。
今治のブランドであるkontexさんらしいやさしい言葉選びに、思わずほっこりしてしまいます。
はらまきパンツと同じ素材とカラーバリエーションだったので、セットで揃えることにしました。どの色も日常によくなじみ、部屋でも外でも履けるのがうれしいところです。
手に取ると、思っていたよりも“もっちり”とした厚みがあり驚きました。
足首まわりは太めのリブになっていて、やわらかく伸びてフィットします。
まるで靴下の上からレッグウォーマーを重ねたようにあたたかく、見た目もかわいらしいです。
一日中履いていても蒸れることなく、じんわりとあたたかい。さすがメリノウールですね。
かかとからつま先までは肉厚のパイル生地で、床からのひんやりとした冷たさを和らげてくれるので、スリッパがなくても平気なほど。
ウールの靴下はどうしても毛玉ができやすい印象がありましたが、こちらは何度か洗っても型崩れせず、毛羽立ちもほとんどなし。見た目も肌触りもきれいなままで、思わずうれしくなりました。
毎日履きたくなる、頼もしい一足です。
身につける温活、はじめました
はらまきパンツとヌクイクツ下がナカマイリしました。
体が冷えにくくなるだけで、こんなにも一日の過ごし方が変わるものなんですね。
どちらも履き心地がとてもよかったので、寒がりな母にもプレゼントしようかなと思っています。
みなさんも、この冬はぜひ“身につける温活”を。
心地よいぬくもりを見つけて、寒い季節を、やさしく軽やかに過ごせますように。
“身につけるあたたかさ”の次は、“包まれるあたたかさ”を。
私が愛用している「ブランケット」のお話はまた次回。