花のある暮らし
先日、近所を散歩していたとき、ふと道端に咲く紫陽花が目に留まりました。
梅雨の訪れを知らせるような、やわらかな色合いに思わず足を止めて見入ってしまいました。
そのとき「お花を通して季節をお家にも迎え入れたい」と、ふと思いました。
3RD CERAMICSのフラワーベース
実は最近、とっておきの花器に出会ったばかり。
そのお気に入りの花器が、岐阜・多治見の工房で一つひとつろくろで丁寧に形づくられた「3RD CERAMICS」のフラワーベースです。
ナチュラルな色味と、素焼きのようにさらりとした質感が洗練された印象に。
どんな花を挿しても、あたたかく包み込んでくれるようなおおらかさと上品さがあり、一目惚れでした。
シンプルでスタイリッシュなフォルムながら、どこかやさしい雰囲気を纏っているのは、手仕事ならではの「ゆらぎ」があるからかもしれません。
うっすらと浮かぶマーブル模様が、光の加減でしっとりと変化します。
お花がなくても、まるでオブジェのように空間に馴染む美しさがありますね。
もう一つの魅力は、花瓶の口がやや狭いため、数輪だけでも花がばらつかず、簡単にスタイリングが決まること。
「花を生けるのって、なんだか難しそう」と感じることが多かったのですが、この花器なら、不思議と気負わずに花と向き合えるような安心感があります。
サイズはS・M・Lの3種類。
私は毎日お花と近くで触れ合いたくて、食卓の上にさりげなく飾れるSサイズを選びました。
神楽坂の花屋「jardinnostalgique」
その花瓶に似合うお花を探したくなって、私は神楽坂にあるお気に入りの花屋さん「jardinnostalgique」を訪れることにしました。
美しい花々が丁寧に並べられた店内は、扉を開けた瞬間から心がすっと落ち着くような場所。
お店には今まで見たことのないような季節のお花や枝ものがずらりと並び、目移りしてしまうほどです。
けれど、やっぱり頭の中には、あの道端で見た紫陽花の姿が残っていて、迷わず淡いブルーグレーの紫陽花を選びました。
空間に溶け込むやわらかさを
お家に帰って、早速お花を飾ってみることにしました。
淡くやさしい色合いの紫陽花は、花器のマットな質感にしっとりと馴染み、まるで最初からこの組み合わせが決まっていたかのような、自然な一体感があります。
また、花器の口がすぼまっていることで、数輪のお花を挿すだけでもふんわりと上に広がるようなやさしいまとまりが生まれます。
お店の方が「花瓶とお花の高さが1:1くらいになると、バランスがきれいですよ」と教えてくださって、なるほどと思いながら生けてみました。
小ぶりなお花を一輪挿しにしたり、剪定した観葉植物の葉をさっと飾ったりするのもまた素敵。
食卓や読書の合間、テーブルの上にちょこんと花があるだけで、日常にささやかな潤いが生まれますね。
暮らしの場所ごとに愉しむ、花との時間
玄関にこちらの花器を置いてみると、まるで季節の入り口を、家の入り口で迎えているような、そんな感覚になります。
季節の移ろいとともに、飾りたいお花も自然と変わっていくもの。
花材に合わせて花器のサイズを変えてみると、お花の魅力がより引き立つのかもしれません。
お花屋さんでさまざまな花に出会ううちに、「今度は他の大きさの花器も使ってみたいな」と、そんな気持ちがふくらんでいきます。
定番として使いやすいMサイズ
丈のある切り花、たとえばスカビオサ、ニゲラ、シャクヤクなどには、Mサイズの花器がちょうど良さそうです。
茎に動きのある花も軽やかに受け止めて、その表情をやさしく引き立ててくれます。
スリムなフォルムなので、場所を選ばずどこにでも飾れるのも嬉しいポイント。
キッチンに置けば、料理中や食器洗いの合間にふと目に入るお花が、気持ちをそっと和ませてくれそうです。
清潔感のある空間に一輪の花があるだけで、なんだか全体の雰囲気が整ったように感じられます。
何かと慌ただしいキッチンだからこそ、こうした小さな彩りがあると嬉しいですね。
頼れるLサイズの存在感
Lサイズの花器は、佇まいの美しさと頼もしさをあわせ持つ、心強い存在。
ずっしりとした重みのあるつくりで、リョウブやアセビのような大ぶりな枝ものもしっかりと受け止めてくれるといいます。
お家に飾るなら、大きめの棚の上や、床にそのまま置いても絵になりそう。
まるで自然の一部が空間に入り込んできたような、静かな存在感を演出してくれますね。
花を生け、季節を迎える
今回は初夏にぴったりの紫陽花を選びましたが、夏本番にはヒマワリや、見た目にも涼やかな枝ものなどもきっと似合うはず。
次はドウダンツツジのような軽やかなグリーンを合わせて、背の高いLサイズの花器に挑戦してみようかな…そんなふうに、花器に合わせて選ぶ楽しみも広がっています。
花のある暮らしは、ただ美しいだけでなく、季節の訪れを静かに知らせてくれる節目のようなものでもあると感じます。
そんな時に3RD CERAMICSの花器は、シンプルな佇まいの中に、花を生けることで完成する「余白」があるのも魅力。
一年を通してさまざまな草花を受け入れてくれる包容力があり、簡単に季節を取り入れる手助けをしてくれます。
皆さんも、お気に入りのお花や枝ものを、3RD CERAMICSの花器に合わせて、日々の空間に新しい季節の風をそっと吹き込んでみてはいかがでしょうか。