お待たせしました。
しばらく品切れとなっていた、
山一の「ひのきせいろ 24cm」が届きました。
ふたを開けると、ほんのりひのきのいい香り。
野菜を蒸したり、肉まんを温めたり。
せいろから立ち上る湯気が、食卓をあたたかくしてくれます。
朝夕はすっかり肌寒くなってきました。
温かいものが恋しくなるこれからの季節、
お待たせしました。
しばらく品切れとなっていた、
山一の「ひのきせいろ 24cm」が届きました。
ふたを開けると、ほんのりひのきのいい香り。
野菜を蒸したり、肉まんを温めたり。
せいろから立ち上る湯気が、食卓をあたたかくしてくれます。
朝夕はすっかり肌寒くなってきました。
温かいものが恋しくなるこれからの季節、
一年ぶりの再会を漆のお椀でおもてなし 先日、わが家に嬉しいお客さまがいらっしゃいました。福井県・鯖江から足を運んでくださったのは、土直漆器の土田さん。お会いするのは、およそ一年ぶりです。作り手の方と直接お話しできる時間は、私にとって楽しみのひとつ。久しぶりにお会いした土田さんは相変わらず穏やかで、顔を合わせた瞬間から自然と会話が弾みました。 せっかく遠くから来てくださったので、ささやかなおもてなしを。以前、土直漆器さんに作っていただいた「雑煮椀」に、抹茶ゼリーや白玉、あんこを盛り付けてお出ししました。普段はお雑煮や汁ものを盛ることの多いお椀ですが、この日は少し趣を変えて、甘いものを。 漆器って、もっと自由でいい 漆のお椀に甘味を盛っても大丈夫かな、と出す直前まで少し気になっていたのですが、テーブルに並べると、土田さんはとても喜んでくださって。 「福井には、漆器にパフェを盛って出しているカフェもあるんですよ。だから、こういう使い方も全然OKです!」 そう言って笑顔で召し上がる姿に、私もすっかり安心しました。 漆器というと、どうしても「特別な日に使うもの」と少し構えてしまうところがあります。でも、こんなふうに甘いものを盛ってみたり、普段の食卓に取り入れてみたり。作り手の方から「もっと自由に使っていい」と聞くと、漆器との距離が少し近くなったような気がします。 そんな話をしながら、和やかにお茶の時間を過ごしていると、いつの間にか話題は「漆」のことへ。「最近、自分で金継ぎに挑戦してみたんですよ」と、先日のコラムで紹介した「辻田の金継ぎ」の話をしたときのことでした。 「あ、辻田さん!知り合いですよ」 思いがけないひと言に、びっくり。聞けば、辻田さんと土田さんは、同じ福井で漆に携わる作り手同士。以前からつながりがあったそうです。心惹かれたものの背景に、こんなふうに作り手同士のつながりがあると知ると、なんだか嬉しくなります。ひとつのうつわをきっかけに、また新しいご縁を知ることができたような気がしました。 はじめて出会った若狭塗 そんな話に花を咲かせていると、土田さんが大事そうに包みを開いて、ひとつのお椀を見せてくれました。 それが、若狭塗の「合鹿椀(ごうろくわん)」です。 包みを開いた瞬間、まず目に入ったのは、深い漆の艶と、外側に浮かぶ細かな模様。見る角度によって光の表情が変わり、ひと目見た瞬間に心を奪われました。 若狭塗は、卵の殻や青貝、松葉などを使って模様をつくり、その上から漆を幾重にも塗り重ね、最後に表面を研いで模様を浮かび上がらせる技法。なかでも、最後の「研ぎ出し」が若狭塗の大切な工程なのだそうです。 どこを、どのくらい研ぐのか。塗り重ねられた漆の下にある模様を見極めながら、少しずつ表情を引き出していく。その工程には、職人の経験と技術が詰まっています。 この見事な若狭塗を手がけたのは、福井県小浜市で100年以上続く「加福漆器店」の4代目、加福宗徳さん。小浜市に3人しかいない若狭塗伝統工芸士のお一人です。 ふたつの工房がつないだ一椀 さらに心を惹きつけられたのは、このお椀がふたつの工房の手仕事のリレーから生まれているということでした。 木地づくりから内側と底の漆塗りまでを手がける土直漆器さんと、外側の若狭塗を手がける加福漆器店さん。 内側には、欅(けやき)の木地に漆を塗り重ねる「木地呂塗(きじろぬり)」が施され、漆の艶の奥から美しい木目が浮かび上がります。外側の青貝や松葉が散りばめられた華やかな若狭塗とはまた違う、木そのものの温もりを感じる趣です。 それぞれの工房で受け継がれてきた技術が、ひとつのお椀のなかで見事に重なり合う。内と外で異なる表情を持つからこそ、手に取るたびにじっくりと眺めたくなる。なんとも贅沢な手仕事を見せていただいた気持ちになりました。 最後のひとつをわが家へ このお椀が完成するまでには、なんと2年もの歳月がかかったそうです。そして、つくられたのはわずか10個。 そんな貴重なお椀ですが、今回、土田さんの手元に残っていた最後のひとつを、特別にお譲りいただけることになりました。 土田さんとの久しぶりの再会から、思いがけず若狭塗のお椀に出会い、最後のひとつをわが家に迎えることになるとは。いくつものご縁が重なって手元に迎えることができたことを嬉しく思います。 これほど美しいお椀を、すぐに料理に使うのは少しもったいない気もして。しばらくは、光の加減で変わる青貝のきらめきや、漆の艶、内側に広がる欅の木目を、じっくり眺めていたい。...
うつわと刻む、あらたな時間 とても大切にしているうつわでも、ふとした拍子に割れてしまうことがあります。 私も以前、お気に入りのうつわをうっかり落として割ってしまったのですが、それでもどうしても手放す気になれず、「いつか金継ぎして直そう」とそのまま戸棚にしまい込んで、ずいぶんと時間が経っていました。 金継ぎにはずっと興味があったものの、漆の扱い方や道具を揃えるハードルが高く、なかなか一歩を踏み出せずにいたのです。そんなときに出会ったのが、福井県にある辻田漆店の金継ぎセット「辻田の金継ぎ」でした。 聞けば、辻田さんご自身がかつて市販のキットでうまくできなかった経験をもとに、監修を務める金継ぎ職人の八木茂樹さんとともに「動画がそのまま仕様書になるように」と作られたものだそうです。自分で用意するのは小麦粉やサラダ油など家にあるものでできるという手軽さにも惹かれ、「これなら私にもできるかもしれない」と、眠っていたうつわを直してみることにしました。 職人の気配りが詰まった道具たち 箱を開けると、金継ぎに必要な道具がすっきりと収まっていました。 辻田さんにお話を伺うなかで、このセットには、初めて金継ぎをする人でも作業しやすいよう、いくつもの工夫があると教えていただきました。 たとえば、作業台には手入れのしやすいガラス板を使っていること。そして、初心者が失敗しやすい「厚塗り」を防ぐために、塗った厚みを確認しやすい白漆を使っていることも、そのひとつです。 早速、道具を机に並べ、まずは作業の流れをイメージするために動画を開いてみます。 冒頭で金継ぎの魅力をやさしく語る八木さんの言葉に触れ、一気にその温かな世界観へ引き込まれていきました。 DAY 1|まずは、割れたうつわをつなぐ 今回金継ぎするのは、割れてしまったうつわたち。そして、縁が欠けてしまったマグカップやボウルも試してみることにしました。 まずは、付属のダイヤモンドペーパーで面取りしていきます。断面を合わせたときに、1ミリほどの溝ができるように少しずつ削っていきました。この溝にあとから漆が入り込むことで、しっかりとうつわをつないでくれるのだそうです。 次は、割れたうつわをつなぐための「麦漆」づくりです。ガラス板の上で小麦粉と水を練り、少しずつ生漆を加えながらヘラでさらに練り合わせていきます。動画と見比べながら、「これくらいの粘り気で合っているかな」と慎重に硬さを確認し、持ち上げても切れない状態に仕上げていきました。 できあがった麦漆を断面に塗り、いよいよ破片を合わせます。これが思っていた以上に難しく、少しずつ位置をずらしながら、段差や凹凸ができないように調整していきます。苦戦しながらも、久々にあのうつわたちが元の形を取り戻した瞬間は、なんとも言えない嬉しい気持ちになりました。 ずれないようテープで固定したら、「漆風呂」と呼ばれる湿度を保った箱へ。ここで1週間かけて、麦漆をゆっくり乾かします。 DAY 2|麦漆を削り、錆漆で埋める 1週間後。麦漆はしっかり固まり、割れていた部分も無事につながっていました。 接着時にはみ出した麦漆はカッターで削り落としていきます。 うつわの表面を傷つけないよう、刃を寝かせて慎重に。 ...
好きな道具と料理の時間 「料理が好きになったのは、いつからだろう」 ふとそんなことを考えてみると、最初に思い浮かぶのは、料理そのものよりも台所に並んでいる道具たちでした。 もともとうつわが好きで、気になる作り手がいれば産地を訪ねたり、旅先で出会ったものを少しずつ暮らしに迎えたり。そうして各地を訪ね、ものづくりに触れるうちに、うつわだけでなく永く使いたいと思える道具にも少しずつ惹かれるようになりました。 気に入った道具をひとつ、またひとつと使うようになると、料理をする時間も少しずつ変わっていきました。 食材を切る。焼く。蒸す。煮る。 それまで料理を完成させるための工程だったことが、いつの間にか、そのひとつひとつを楽しむ時間になっていたのです。 振り返ってみると、料理が好きだったから道具を選んだというより、好きな道具に出会ったことで、料理をすることも好きになっていったのかもしれません。 今回は、そんなわが家の台所で日々使っている、お気に入りの道具たちをご紹介します。 癶 -HATSU- 三徳 ウォルナット 八角 包丁は、sharpening fourを愛用しています。 この三徳包丁は、とにかく切れ味がよいのです。熟したトマトも形を崩さずきれいにスライスできて、食材に刃がすっと入っていく感覚が気持ちいい。両刃で扱いやすく、ウォルナットの柄も手に馴染むので、日々の料理で使いやすい包丁です。 この包丁を使うようになってからは、すっかりこの切れ味の虜で、いろいろなものを刻みたくなるほどです。野菜を切ったときのシャキッとした食感やみずみずしさも心地よく、切る道具ひとつでこんなにも違うのかと感じています。 woodpecker いちょうの木のまな板 そんな切れ味抜群の包丁と一緒に使っているのが、woodpeckerのいちょうのまな板です。 いちょうの木は柔らかく弾力があるので、包丁の刃を傷めにくいのが特徴。刃がまな板に当たる「トントン」という音もやわらかく、包丁を使っているときの感触がとても気持ちいいのです。 水はけがよく、乾きが早いのも魅力のひとつ。使ったあとにさっと洗って乾かせるので、毎日の料理でも気兼ねなく使えます。 使い勝手はもちろん、形の可愛らしさもお気に入りのひとつ。家に遊びに来てくれる友人から「このまな板、形が可愛いね」と褒めてもらうこともあります。道具としての使いやすさだけでなく、キッチンに置いておきたくなるような佇まいも、このまな板の好きなところです。 野鍛冶やまご ちょっと深めのフライパン フライパンは永く使えるものをと、いろいろ探していました。最初から鉄のものを選んでいたわけではなく、テフロンのフライパンなども使ってみて、辿り着いたのが野鍛冶やまごの「ちょっと深めのフライパン」です。...
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