夏が近づき、自然の景色に心惹かれるこの頃。
7月17日(金)から19日(日)まで、陶芸家・小原創太さんとガラス作家・LANさんによる二人展をひらきます。
ひんやりとした石肌のような静かな無地の中に、奥深い表情が宿る小原さんの土のうつわ。
水や空気のゆらぎをそのまま閉じ込めたような、美しい佇まいを持つLANさんのガラス。
異なる素材でありながら、どちらも自然が生み出したような心地よさをまとい、一つの空間の中で美しく調和します。
夏の暮らしを涼やかに彩るお気に入りを、ぜひ見つけにいらしてください。
夏が近づき、自然の景色に心惹かれるこの頃。
7月17日(金)から19日(日)まで、陶芸家・小原創太さんとガラス作家・LANさんによる二人展をひらきます。
ひんやりとした石肌のような静かな無地の中に、奥深い表情が宿る小原さんの土のうつわ。
水や空気のゆらぎをそのまま閉じ込めたような、美しい佇まいを持つLANさんのガラス。
異なる素材でありながら、どちらも自然が生み出したような心地よさをまとい、一つの空間の中で美しく調和します。
夏の暮らしを涼やかに彩るお気に入りを、ぜひ見つけにいらしてください。
からだが教えてくれる、季節の変わり目 朝、布団からなかなか出られない。 季節が変わったことを実感する瞬間はいろいろありますが、自分のからだがいちばん正直に教えてくれるのかもしれません。夏の間は目覚ましが鳴るとすぐに起きられていたのに、ここ最近はつい「あと5分だけ」と自分に言い訳をしてしまいます。そんな朝が増えてくると、秋が来たなと感じます。 ようやく布団を抜け出したら、水屋箪笥からガラスポットを取り出すのが日課です。これまでは水出し茶をつくるのに使っていたこのポットも、秋になるとコンロの上が定位置に。火にかけると、小さな気泡が少しずつ大きくなり、ポコポコとリズミカルにお湯が沸いていきます。 その様子をぼんやり眺めているうちに、からだも少しずつ目覚めてきます。 いつものマグでひと息 お湯が沸いたら、お気に入りのマグカップの出番です。 ついこの間までグラスに氷を浮かべていましたが、先週ごろから、少し厚みのあるこのマグに手が伸びるように。白湯やコーヒーを注ぎ、両手で包み込む。じんわりとした熱が手のひらに伝わると、それだけでなんだかホッとします。 平日の朝はコーヒーがお決まりですが、休日の朝は少し気分を変えて、熱い紅茶を淹れるのが最近のささやかな楽しみ。マグにティーバッグを入れて、沸かしたてのお湯を注ぐ。ふわりと立ち上る湯気を眺めながら、マグと一緒にソファへ。時間に追われないいつもと少し違う朝の空気に、自然と心がほころびます。「さて、そろそろ動こうか」と思いつつも、ぬくもりが心地よすぎてつい腰が重くなる。季節のせいにして、あともう少しだけ、この穏やかな朝の余白に浸っていたくなります。 今年はアイスグレーを そうやってソファからつい離れがたくなるのには、もうひとつ理由があります。それは、何年も愛用している、kontexのコットンウールブランケットの心地よさです。使い込むほどにふっくら育ち、今やこの時期わが家になくてはならない相棒。 そして今年、このお気に入りにもう一枚、新しい色を迎えました。以前からほしいと思っていた「アイスグレー」です。 長年使っているライトグレーも落ち着くけれど、アイスグレーはパッと明るくて軽やかな色合いがまた素敵で、いつものソファに置くだけで、見慣れた部屋の景色が少しだけ新鮮に見えます。 ひざに掛けたり、肩まですっぽりと包まったり。肌寒さが増すこれからの時期、ますますこの場所が特等席になりそうです。 ブランケットを羽織って とはいえ、ずっと家の中で丸まっているわけにもいきません。このブランケットのいいところは、洋服に合わせてもすっと馴染む、品のある佇まい。なので、そのまま外へも羽織って出かけてもさまになるのです。 コートを着るにはまだ早いけれど、風が少し冷たい。そんな日、肩にサッと羽織って出かけるのにちょうどいい軽さなのも嬉しいところ。 家で過ごす時間から、ちょっとした外出まで。少しずつ増えていく「あたたかいもの」と一緒に、秋の暮らしを楽しんでいきたいと思います。
いつもの道で、ふと立ち止まる 神楽坂通りを歩いていると、ふと立ち止まりたくなる瞬間があります。その理由は、毘沙門天の向かいにある「楽山」さんの店先から漂ってくるほうじ茶の香り。香ばしく、どこかほんのり甘い香りが風に乗って届くと、「今日はほうじ茶を買って帰ろう」と寄り道をしたくなります。神楽坂に暮らし始めて二年。何度も通っている道ですが、この香りに包まれると、今でもつい足を止めてしまうのです。 夏のあいだはキリッと冷やして味わっていたほうじ茶も、朝晩の空気が涼しくなってくると、急須で温かく淹れたくなります。温かいほうじ茶は、食後の口直しにもすっきりと馴染みますし、甘いお菓子と合わせてもお互いの魅力を引き立ててくれる。わが家では季節を問わず楽しんでいるお茶です。 香りの先で見つけた、秋の味 楽山さんでお茶を買った日は、そのまま五十鈴さんへ足を延ばすのが、私のお決まりのコースです。 この日、店先に並んでいたのは栗蒸し羊羹。つややかな栗がゴロゴロとのぞく姿に、「ああ、もうそんな季節だな」と嬉しくなります。香ばしいほうじ茶と一緒に味わおうと、持ち帰ることにしました。 神楽坂は、本当に歩くのが楽しい街です。長く暮らしていても、歩くたびに新しい表情や素敵なお店に出会えます。だからこそ、あえて目的を決めずにふらりと歩き、気になった景色や香りに誘われるまま寄り道を重ねてしまう。気づけば予定にはなかった小さな楽しみを手にして、満足感とともに家路につくこともしばしばです。そんな風に、その日の気分に身を任せて街を歩く時間が、日々の暮らしに心地よい彩りを添えてくれます。 外で感じた秋を、家でもう一度 家に帰ったら、さっそくお気に入りのうつわを出して、栗蒸し羊羹をひと切れ。急須に茶葉を入れ、ゆっくりとお湯を注ぎます。ふたを開けた瞬間、さっきまで街で感じていた香ばしい香りが、今度は部屋いっぱいに広がっていきました。 湯呑みにお茶を注ぎ、まずは栗のやさしい甘みを味わってから、ほうじ茶をひと口。ふと気づけば、窓から入る風も、いつの間にか秋の涼やかさを運んできていました。 街を歩くなかで出会った小さな秋が、そのまま家までついてきてくれたような、温かく満たされた心地よさ。今年もまた、温かいお茶がいっそうおいしく感じられる季節がやってきます。
秋の訪れと、あらたに迎えた水屋箪笥 今年の夏は、ずいぶん短かったように感じます。 朝晩の風に秋の気配を感じるようになると、衣替えをするように、家の中も少しだけ気分転換をしたくなります。家具の配置を変えてみたり、小物を入れ替えてみたり。 今年の秋は、そんなふうに家を整えることが、いつも以上に楽しみでした。 実は春頃、それまで愛用していた水屋箪笥を次の方へお譲りすることになりました。そこで、いつもお世話になっている「Wormhole Furniture」の牛丸さんに新しい水屋箪笥を探していただくことに。 そして先日、待っていた水屋箪笥がわが家に届きました。 以前のものより背が高く、収納力も増えたので、お気に入りのうつわたちもゆったりと収められます。「水屋」というのは、もともと台所や茶の湯の準備をする場所のこと。そこでうつわや道具を収めるために使われてきた家具が、水屋箪笥と呼ばれてきたそうです。 今回迎えた水屋箪笥は、もとの木肌を深い黒に塗り直していただきました。背が高くなったこともあり、部屋に置いたときの凛とした存在感は以前とはまた違った趣があります。 なかでも一番惹かれているのが、扉にはめ込まれた古いガラスです。新しいガラスに替えることもできたそうですが、もとからそこにあったものを、そのまま残していただきました。 近づいて見ると、表面には縦に細かな筋が入っています。これはひびや傷ではなく、古いガラスならではのもの。今のガラスのように均一ではないからこそ、光の入り方や見る角度によって、少しずつ違った表情を見せてくれます。 そんなガラス越しに眺めるうつわも、いつもとは少し違って見えるのがおもしろいところ。今のガラスではなかなか味わえない、この古いガラスの表情がとても気に入っています。 はじめてのクリップランプ、その使い心地 もうひとつ、わが家の暮らしに新たに加わったのがクリップランプです。 いま使っているデスクは少し小ぶりなため、普通のデスクランプを置くとどうしてもデスクの上が手狭に感じてしまうのが悩みでした。そんなとき、牛丸さんから提案していただいたのがこのランプです。 実はこれまでクリップ式の照明にはあまり馴染みがなく、お話を伺ったときも、正直なところピンときていませんでした。けれど、実際に迎えてみると、これが驚くほど使い勝手がいいのです。 天板の縁に直接挟んで固定できるため、ベースを置くスペースがいらず、小さなデスクの上でもすっきりと収まります。 デンマークの照明メーカー「RIJO」のもので、1950年代頃につくられたヴィンテージ。細くすっと伸びた支柱が印象的で、全体の佇まいがとても軽やかです。関節部分のアルミニウムパーツがさりげないアクセントになっており、細い線で構成された姿には無駄のない美しさがあります。 古い照明というと、重厚で存在感のあるものを思い浮かべますが、こちらは主張しすぎず、デスクまわりにすっと馴染んでくれます。見た目の美しさだけでなく、限られたスペースを上手に使えるところも、実際に使ってみて気づいた魅力でした。 それぞれ違う場所で、誰かの暮らしや仕事を支えてきた家具と灯り。長い時間を重ねたあと、巡り巡って今はわが家にあります。小さな傷や色褪せも、それらが過ごしてきた時間の一部。そんな跡も含めて、これから一緒に時間を重ねていけたらと思っています。 日が落ちるのが、ずいぶんと早くなりました。夕暮れ時にランプを灯すと、その光の向こうに水屋箪笥が浮かび上がります。 灯りの中で見る水屋箪笥は、昼間とはまた少し違って見えるもの。古いガラス越しに並ぶお気に入りのうつわを眺めていると、日々の風景が少しだけ深みを増したように感じます。 これから季節が変われば、並べるうつわも少しずつ変わっていくはず。そのときどきのうつわを選びながら、季節の移ろいも楽しんでいきたいです。
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