無水鍋で焼く、スパイス香るキャロットケーキ

いつもの鍋ではじめてのケーキ

先日、ふとキャロットケーキが食べたくなりました。

スパイスの効いたケーキに、クリームチーズのフロスティングをたっぷりのせて。
紅茶と一緒にゆっくり味わう時間を思い浮かべているうちに、だんだんと自分で作ってみたくなりました。

ただ、わが家にはオーブンがありません。
家にある道具でどうにか作れないものかと考えて、思い出したのが、日々の台所ですっかり定番となっているHAL無水鍋です。
わが家で愛用しているのは、4合までのお米が炊ける20cmのサイズ。ご飯を炊くのはもちろん、煮込み料理や炒め物、蒸し料理など、毎日のように使っています。

「天火」としても使えると聞いたことはありましたが、これまで試したことはなく、今回初めてケーキを焼いてみることにしました。

 

香りに包まれる、生地づくりの時間

さっそく、生地作りから始めます。

ボウルに卵ときび砂糖を入れてよく混ぜ、米油を少しずつ加えていきます。そこへ薄力粉やアーモンドプードル、スパイス類を加えて、さらに混ぜ合わせます。

参考にしたレシピはスパイス控えめでしたが、今回は自分好みにたっぷりと。ナツメグの代わりにカルダモンを加え、シナモンと合わせて、香りをしっかり効かせました。

 

粉っぽさが少し残る程度に混ぜたら、フードプロセッサーで細かく刻んだにんじんをたっぷりと入れます。全体をさっくりと混ぜ合わせれば、あっという間に生地のできあがりです。

 

鍋の大きさに合わせて切ったクッキングシートを敷き、生地を流し込んで表面を平らに整えます。

あとは無水鍋におまかせです。


「天火」でじっくりと

生地を流し込んだら蓋をして、ごく弱火にかけます。加熱時間は20分にしてみることに。

20分ほど経ち、そっと蓋を開けてみると、そこにはふっくらと膨らんだキャロットケーキが。
オーブンで焼いたケーキとは少し違い、表面はどこか蒸しパンのようなしっとりとした仕上がりです。心配していた厚みは、5cmほどまでしっかりと膨らんでいました。

「本当に鍋でケーキが焼けた!」

蓋を開けた瞬間に見えたその姿に、思わずうれしくなります。

ただ、鍋から取り出してみると、底の方には少し焦げ目が。25分加熱するレシピを参考に20分にしてみたものの、それでも少し長かったようです。
次に作るときは18分ほどにして、あとは余熱で火を通してもよさそうです。

 

レモン香るフロスティングでおめかし

焼き上がったケーキは、鍋から取り出して網の上でしっかりと冷まします。

そのあいだに、上にのせるクリームチーズフロスティングを作ることにしました。
クリームチーズに柔らかくした無塩バターと粉糖を合わせ、仕上げにフレッシュなレモン汁を少し。クリームチーズのまろやかさに、レモンの爽やかな酸味が加わることで、スパイスの香りがより引き立ちます。

ケーキが完全に冷めたら、フロスティングをたっぷりと塗り広げて、仕上げにローストしたくるみをのせれば、キャロットケーキの完成です。

 

いつもの道具で、いつもと少し違う時間を

さっそく切り分けて、温かい紅茶と一緒にいただきました。

しっとりとした生地にスパイスの香りが広がり、クリームチーズのまろやかさとレモンの爽やかさがよく合います。くるみの香ばしさも加わって、思っていた以上に好みの味に仕上がりました。

翌日になると、生地にスパイスや人参がさらによく馴染み、焼きたてとはまた違ったおいしさに。前日に焼いておけば、翌日のおやつにもよさそうです。

これまで、あんみつやパフェなど、オーブンを使わずに作れるお菓子はよく作ってきましたが、無水鍋でケーキが焼けるとは。
今回初めて「天火」として使ってみて、いつもの道具に新しい楽しみ方がひとつ増えました。

身近な道具も、少し見方を変えてみると、思いがけない使い方が見つかるもの。
今回のキャロットケーキをきっかけに、無水鍋の出番がさらに増えそうです。