つい集めてしまう理由
食器棚を開けると、いつの間にか増えている小皿たち。窯元さんに制作いただいたものや、旅先で出会ったもの。重なり合ううつわを眺めていると、それぞれを迎え入れた日のことを思い出します。
そんな私の「小皿好き」の根っこには、実家の食卓の記憶があるのかもしれません。 子どもの頃、実家の食器棚には家族の人数分揃った取り皿がいくつも並んでいました。夕飯の時間になると、母がそれらを取り出して、おかずを一つひとつ丁寧によそってくれる。うつわ好きだった母が選ぶ一枚一枚で、食卓の景色が少しずつ変わっていくのを眺めるのが、子ども心に楽しみでした。
そんな記憶が染み付いているからか、私自身もすっかりうつわが好きで、特に小皿にはつい手が伸びてしまいます。
大きな皿は、収納場所や使い道を考えてつい慎重になりますが、小さな皿なら「いいな」と思えるものに出会うたびに、つい気軽に迎え入れてしまいます。
重ねてしまえば場所も取らず、副菜からお菓子まで何にでも合う。
そんな自由さが、つい集めてしまう理由なのだと思います。
食卓にリズムを、もてなしの小皿
ワンプレートで手軽に済ませる日もありますが、いくつかの小皿が並ぶ食卓は、それだけで視覚的なリズムが生まれて、景色が華やぎます。
友人たちを招くことがよくありますが、大皿の料理をそれぞれが自分の小皿へ移し、お喋りしながら自分のペースで味わう時間は、もてなす側の私にとっても気負いがなくて心地いいものです。
5寸前後のサイズは、取り皿としても副菜用としても一番使い勝手がよく、いくつあっても困りません。
お気に入りが少しずつ増えるたびに、次のおもてなしではどんな組み合わせで並べようかと、そんなささやかな計画を立てるのも、私の密かな楽しみになっています。
おやつの時間を心地よく
私が日常でよく手に取るのが、「fog プレート 15cm WHITE」です。
ほんのりとグレーを帯びた、霧がかったようなやわらかな白。シンプルでありながら食卓に静かな落ち着きを添えてくれます。
艶やかなブルーベリータルトをのせてみると、うつわの白が果実の深い色を引き立てて、それだけで自然とテーブルの上が整った印象になります。
一人の時間に、淹れたての珈琲と一緒に自分だけのために使うのにも、ちょうどいい一枚です。
磁器で愉しむ、多彩な表情
磁器の小皿は、なめらかな質感と端正なフォルムが、のせたものを品よく見せてくれます。
柏餅をのせてお茶を淹れる午後。
涼やかな白磁が柏葉の緑を引き立て、慌ただしい日常のなかに静かな時間が流れるのを感じます。
夜になれば、そのまま晩ごはんの食卓へ。
菊割や四稜など、形の異なる小皿を並べるのも楽しみのひとつです。和え物やお刺身はもちろん、洋の食材を合わせてもすんなり馴染むのは、磁器ならではの懐の深さ。
汚れが落ちやすく扱いやすい頼もしさもあり、気負わず毎日のように手に取っています。
シーンを問わず使えるうつわ
朝の食卓で自然と手に取ることが多いのが、marais(マレ)の取り皿です。
「八角プレート」は、角のあるフォルムが程よいアクセントになり、シンプルな食卓にさりげない変化を添えてくれます。
「楕円プレート」は、柔らかな曲線と落ち着いた青色が料理をすっきりと見せてくれる一枚。サンドイッチやサラダなどのシンプルな食事も、のせるだけで盛り付けにメリハリが生まれ、全体のバランスが整うのを感じます。
白や青のベーシックな色合いは和洋を問わず合わせやすく、電子レンジや食洗機、オーブンまで使える実用性の高さは、贈りものにもぴったり。
昨年は友人の結婚祝いに選びましたが、愛用してくれているようで、これを選んでよかったなと感じます。
これからも、日々の定番
朝食にも、午後のティータイムにも、夜の食卓にも。
どんな時間にも自然と手が伸びる小皿は、私にとって欠かせない「名脇役」です。
主役を立てつつ、食卓の余白を埋めて景色を整えてくれる存在。
用途を決めすぎず、その時々の献立や気分に合わせて、自由な組み合わせを愉しんでいく。 そんなふうに自分なりの付き合い方を見つけていきながら、これからもわが家の食器棚に小皿が増えていきそうな予感です。

