
旧年中は、たくさんの出会いに恵まれ、心より感謝しています。
人と人が顔を合わせることで、見えてくるものがある。
そんなことを、あらためて感じた一年でした。
本年も、ひとつひとつの出会いを大切に重ねていけたらと思っています。
元日の朝は空気がすっと澄んでいて、台所に立つ時間もいつもより特別に感じられます。 街がまだ目を覚ましきらないうちに、お湯を沸かし、うつわを並べ、ゆっくりと年のはじまりを迎えました。
初めての手作りおせち
これまでは仕事柄、毎年いろいろなおせちをお取り寄せしてきました。
けれど今年は、土直漆器さんに仕立てていただいた重箱を使い、人生ではじめて、おせちを手作りしてみることに。
年末におせちと向き合う時間は、 一年の締めくくりのようで、自然と背筋が整います。
おせちは、年神様をお迎えして 新しい年の健康や幸福を願うための料理ですが、 三が日をゆっくり過ごせるよう、 日持ちのするものをあらかじめ用意しておく、 そんな暮らしの知恵でもあったそうです。
日持ちさせるために、 抗菌の力があると言われる漆のお重が使われてきたのだと、 自分の中で、腑に落ちた気がしました。
子どもの頃は、「お正月におせちは当たり前に出てくる食べ物」くらいに思っていましたが、大人になってその背景を知り、実際に自分の手でつくってみたことで、以前よりも丁寧におせちに向き合えるようになった気がしています。
わが家のお雑煮
お正月に、もうひとつ欠かせないのが、お雑煮です。
お雑煮は、地域や家ごとに、味も具材も本当にさまざま。
澄ましだったり、味噌だったり。
丸餅だったり、角餅だったり。
お正月に、土地の違う人と話す機会があると、つい「どんなお雑煮を食べますか?」と聞きたくなってしまいます。
これまで出会ってきた人の中には、地域の特徴を組み合わせながら、その家庭ならではのお雑煮をつくっている方もいました。そんな何気ない会話の中から、その人が育ってきた場所や、家の台所の風景が垣間見えるのも、なんだかおもしろいのです。
今年も、暮らしの中から
こうして年のはじまりを迎え、 さまざまな作り手の方たちと一緒につくったうつわでしつらえた食卓を囲む時間は、より一層特別に感じられます。
年々、こうしたものが少しずつ増えていき、暮らしが充実していることを実感できるのも、またうれしいことです。
今年も、一つずつ、心から素敵だと思えるものに出会いながら、日々を豊かに過ごしていきたい。
そして、オンラインだけでなく、たくさんの出会いを思い描きながら、直接お会いできる場も用意していけたらと思っています。
みなさんにとっても、穏やかで、実りある一年になりますように。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

